シリーズ第三回目は、脱毛症の適応する5段階のうち、第三段階について解説します。
「最初の衝撃」「防衛機制」と段階を経て、次に起こるのは何でしょうか?よくない反応に見えても、実は必要な経過であることもあります。
最初の気づき
脱毛症に適応する第三段階は「最初の気づき」です。これは、治療をしても効果がうまくいかない時、髪を失った現実と、その将来を受け入れます。すると、次に悲しみや落ち込み、怒りといった感情が表れてくるのです。
受け入れたのに、落ち込む、ウツ状態になるというのは、髪という見える部分にあって人の見た目に大きく影響を与えるものという特性があるのかもしれません。
「髪を失った自分は、昔の自分と違う」と落ち込んでしまい、時にはひきこもりとして表出することもあります。
悲しみは必要な通り道
落ち込み、ウツ、ひきこもりと聞くと、いい兆候だとはとても思えませんが、実はこれらの負の感情というのは、脱毛症に上手に適応していくのには必要な感情なのだそうです。
次の新たな第一歩を踏み出すエネルギーを生み出すためには、一度自分が失ったものを十分に悲しむ必要があるのです。
他人を避けたり以前やっていたことをしなくなるのは当然のことで、無理に悲しみを遠ざけて明るく振る舞う必要はありません。
古い自分から新しい自分へ生まれ変わる、大切な道筋なのです。
自分に向かう怒り
脱毛症の第三段階では、多くの人が自分自身に怒りを感じるといいます。「何か間違ったことをして、報いを受けた」「何か悪いことをして、罰が当たった」など、自分を批判したり責めたりしてしまうのですね。
自分が悪かった、私のせいと自分を批判することで、自分を痛めつけ苦しめて自分の間違いを埋め合わせようとしているのかもしれません。
しかしながら、この自己批判はひたすらに辛く、何も利益がありません。自分を責めることで一時的に落ち着いたら、いつまでも怒りの感情を抱えず、次の段階に進めるといいですね。
第三段階は、辛い感情と向き合う段階のようですね。しかしこの辛い感情がとても大事で、しっかりと向き合ってみましょう。
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