薄毛を自覚している人、気にしている人が、一番気になっているのが「自分は脱毛症だろうか?」ということです。
脱毛は皮膚科で診察してもらいますが、一体自分はどの程度なのだろう?と不安に思っていらっしゃる方は多いのです。
皮膚科で診断に使う方法がありますので、ご紹介いたします。
脱毛の進行度を診断するには?
今から50年以上も前に、J.B.ハミルトンが男性型脱毛症の発症に男性ホルモンと遺伝が関わっていることを突き止めました。
彼は「額の生え際が、頭頂線の前方3センチを越えて後退している」場合を男性型脱毛症と定義づけましたが、のちに「2センチ」に改定されています。
日本での診断パターン
人種によって大きく差がある脱毛のパターンですが、上記の脱毛パターンの分類を、日本人用に修正したもの(高島分類)もできました。
欧米人は前頭部から後退するパターンが多いのに対し、日本人は、前頭部は比較的髪があるのに、頭頂部が薄くなるパターンがあるからです。
現在でも皮膚科医はこの高島分類を使用して患者さんの診察をしています。
ただし、男性型脱毛症の進行は、人種だけでなく個人差がとても大きいので、必ずしもパターンに当てはまるとは限りません。
心配であれば、脱毛症外来で専門家の意見を聞いてみましょう。
人種による脱毛症発症率
男性型脱毛症は、その発症率も人種によって大きく違います。欧米では約50%の男性が男性型脱毛症になると言われています。
それに対して、日本人の発症率は約30%。中国や韓国では約20%で、アジア人は男性型脱毛症にはなりにくい人種だと言えます。
どうしてアジア系に少ないのかは、男性型脱毛症の原因がすべて明らかになるまでわかりませんが、これが脱毛症治療の大きなカギを握って居る可能性もありますね!
欧米では壮年になると「薄毛の方がモテる」ともいうくらいですから、発症率の少ない日本において、薄毛だと気にする人が多いのも納得です。
男性型脱毛症は、正確には「病気」ではありません。
ですが、治療薬をもらうためには、医師の処方が必要なため、皮膚科か脱毛症外来に行く必要があります。
気になりすぎて精神的に負担が大きいようなら、専門医に相談してみましょう。
※参考文献「毛髪科学最前線」
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