90年前後に新しい生活習慣として定着した感のある「朝シャン」。セットするには濡れた髪の方がしやすかったり、寝癖を直すのにどうせ濡らすからといったことからも、若い人に受け入れられやすかったのでしょう。しかし、朝シャンには抜け毛に繋がる危険が潜んでいたのです。
朝シャンで抜け毛が増える理由
朝にシャンプーすること自体が悪い訳ではありません。しかし、出勤前の忙しい朝は、急いでいることが多く、シャンプーしても洗い残しがあったり、すすぎ残しがあったりします。特にすすぎ残しには要注意です。
市販のシャンプーには、洗浄力や使用感を高くするために、合成界面活性剤をはじめとした添加物が多く配合されています。髪の汚れを取るという目的以外にも、香りや泡立ち、ツヤを与える、指通りをよくするなどの効果を加えるためで、これらの添加物はよくよくすすがなければ髪や頭皮に残留してしまうのです。
忙しい朝、どうしてもすすぎがおろそかになりがちなので、朝シャンをすると添加物が頭皮に残り、その結果として抜け毛が増えてしまいます。
濡れたままや長時間のドライヤーも天敵
髪は濡れた状態が一番不安定で弱い状態です。キューティクルがはがれやすいので、すぐに乾かすことをおすすめします。ところが、朝からシャンプーすると、髪を乾かし、さらにセットまでドライヤーを使うので、長時間髪や頭皮に熱風を当てることになります。
髪の毛はもちろん傷みやすいですし、頭皮も乾燥を招いてよくない状態になってしまいます。髪も頭皮もデリケートだということを念頭に、ゆっくり時間の取れる時にシャンプーした方がいいのです。
洗い立ての頭皮は紫外線に注意!
もう一つ、朝シャンすると良くないことがあります。それが紫外線です。シャンプーすると汚れと一緒に油分も奪われます。洗い立ての頭皮は、まだ油分がない状態で保護されていいないのに、外出して紫外線が直接当たってしまうと、頭皮に大きなダメージを与えてしまいます。
朝シャンすると、大抵の場合そのまま外出すると思うので、どうしても朝シャンした場合は帽子を被るなどして頭皮を保護してくださいね。
朝シャンが髪や頭皮によくないのは、生活習慣とヘアケアの利害が一致しないからなのですね。シャンプーやヘアケアは、夜のゆっくりした時間に行うのが良いようです。
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