2005年12月に「プロペシア」という商品名で日本でも販売開始されたフィナステリド。
元々は前立腺肥大症の治療薬が発毛の効果を認められ、厚労省も認可しましたが、どう使えば効果的なのでしょうか?
日本に0.2㎎錠がある理由
フィナステリドはアメリカで開発されましたが、臨床試験は欧米でも日本でも行われました。どちらでも、臨床試験には1㎎錠と0.2㎎錠が使われたのですが、0.2㎎錠での効果がやや低かった欧米の被験者たちに比べ、日本の被験者では、0.2㎎錠を投与されたグループと1㎎錠を投与されたグループの効果がほぼ変わらなかったのです。
つまり、日本ではフィナステリドの量が少なくても効果が見られたということですね。
体格差なのか人種的なものなのか、理由ははっきりわかりませんが、日本人にフィナステリドは効果的な薄毛治療薬だということがいえるでしょう。
発売後3年の延長試験
フィナステリド発売後、日本では1㎎錠投与の3年間延長試験が行われました。これまでの臨床試験では、投与して1年後は58%の被験者に改善がみられたのですが、経過年数を追うごとに改善率が上がっているのです。
・1年後→58%
・2年後→68%
・3年後→80%
3年間継続した場合は、80%もの被験者が「髪の毛がやや増加」となっており、これは驚くべき効果と言えるでしょう。
また、3年間続けてフィナステリド服用した被験者の98%は、男性型脱毛症の進行が認められなかったそうです。
実際の発毛数は?
発毛数に関しては、フィナステリド服用開始から1年程度は増えていきます。しかし、その後の発毛数自体は徐々に減るようです。
ただし、外見は1年後よりさらに2年後、さらに3年後の方が「髪が増えた」ように見える事例が多いのだそう。
このことから、薄毛改善の理由は、発毛数だけでなく、髪が伸びるスピードが速くなったり、毛が太くなったりしているのではないかと推測されます。
フィナステリドには、発毛や育毛の効果が立証されていますが、1年以上続けることも大切なようです。
337