2005年に登場したフィナステリド(商品名プロペシア)は、男性型脱毛症の方々にとって画期的な薬でしょう。
ただし、皮膚科等専門医の処方箋がなければ、手に入れることができない薬でもあります。専門医に行く前に、効果があるのか、気になっている人は多いのではないでしょうか?
そこで、日本における臨床試験の結果をご紹介しましょう。
日本人男性の臨床試験結果
対象は24歳から50歳の男性、軽度から中程度の男性型脱毛症の方々。
試験後に、撮影した頭頂部の写真から、改善の段階を7つに分けて評価しました。結果は、フィナステリド0.2㎎錠を1日1錠、1年間続けて飲んだグループでは、54%、1㎎錠では58%の人に改善が認められたのです!
服用して1年後も「不変」だったのは40%、抜け毛が「進行」してしまった人は2%でした。
一方で、偽薬を一年間飲み続けたグループでは、72%が「不変」、22%が「進行」、6%が「改善」となりました。
欧米での臨床試験結果は?
では、欧米での臨床試験はどうだったのでしょうか?
日本と同じ条件で行われたヨーロッパの試験では、飲んだグループは48%が「やや増加」以上の効果が見られ、アメリカでは1㎎を1日1回、6週間飲んでもらったところ、頭皮のジヒドロテストステロンが64%低下したという結果が出ています。
日本でも欧米でも、フィナステリドによる効果が表れたことから、人種に関係なく効果が期待できることがわかりますね!明らかな効果が表れるのも、投与後半年から1年であることも同じです。
ただし、日本人は1㎎でも0.2㎎でも効果が変わらないという結果が出ており、フィナステリドは、日本人男性には少量でも効果があることがわかっています。
その後の延長試験
日本では、その後も1㎎錠の投与による3年間の延長試験が行われました。1年後には58%の患者さんが「改善」しましたが、2年後は68%、3年後には78%と、改善率が年を追うごとにアップしていきます。
つまり、フィナステリドは3年間継続すると80%の人に「やや増加」するという結果が得られたのです。
最初の1年ほど髪が増えたと感じなくても、外見上は3年後の方が増えたと見える例が多く、髪が伸びるスピードが上がる、毛が太くなるなどの現象も起こっていると考えられています。
フィナステリドの効果、すごいですね!
いずれにしても、続けることには意義がありますね!飲む治療薬、気になる方は専門医に相談してみてくださいね!
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