現在、日本では薄毛を気にしている男性が800万〜1000万二人いると言われています。
では、薄毛を気にしているのは、現代だけのことなのでしょうか?文化史をちょっと紐解いて、髪にまつわるエピソードをご紹介しましょう。
薄毛はどんなイメージ?
現在では、薄毛に対してマイナスイメージが多いようですが、時代や地域、民族や宗教などによって、いいイメージはないのでしょうか?ところが、髪型の流行はさまざまに変わっていっているようですが、薄毛や禿頭がカッコイイとされた事実はありません。
日本では「坊主頭」といいますが、僧侶が俗世間と縁を切るとの意味で剃髪したそうですが、世を捨てるイメージですね。戦国時代には敗戦した将が剃髪して反省や服従を示したとも言います。
アメリカでは坊主頭は罰則のイメージがあり、中国でも昔は剃髪が刑罰の一種だったそうです。薄毛と坊主頭は違いますが、あまりいいイメージでないことは確かなようです。
昔の偉人も薄毛のケア?
シーザーが月桂冠をかぶったのは、薄毛を隠すためという話がありますが、他にも薄毛のケアをしていた話があります。
医学の父と言われる紀元前の古代ギリシャ人ヒポクラテスは、ハトの糞で抜け毛の人の治療をしていたそうです。また、同じく古代ギリシャの哲学者アリストテレスも、抜け毛の対処法としてヤギの尿を塗っていたと言われています。
16〜17世紀になるとヨーロッパでは王侯貴族や裁判官、音楽家などがカツラを着用するようになります。これも単なる装飾ではなく、薄毛隠しであったのではないかと想像されます。今でもイギリスの裁判ではカツラをかぶっていますね。
薄毛はカッコ悪い?
さて、現代では薄毛対策はかなり進んでいます。カツラや増毛も進化し、薄毛予防や治療も薬剤による開発が行われています。
それでも、気にはしているが実際に対策をしている人は30%ほどだそうです。薄毛を気にしている人にとったアンケートによると、「異性に対して魅力的でない」「薄毛はカッコ悪い」と思っている人が多く、薄毛の進行によって精神的、また行動面でも変化があるということでした。一人でも多くの方が、薄毛に思い悩むことがなくなるといいですね。
紀元前の昔から、薄毛は男性の悩みのひとつだったのですね。ケアまでしていたとは驚きですが、特徴的なカツラも薄毛対策だったとは意外ですね!
191