髪の毛が薄くなるのは、男性ホルモンが大きく影響していることが知られています。
しかし、毛髪という身体全体に生えている毛を見ていくことで、男性ホルモンの不思議な働きが見えてくるのです。そのパラドックスとは何でしょう?
毛髪の種類
毛髪とは髪のみならず、人の身体全体に生えている毛の総称です。毛は表皮から発生する皮膚の一部ですが、身体の生えている部分によって、毛の質が違います。
大きく分けて「軟毛」と「硬毛」に分けられますが、さらに「短毛」と「長毛」にも分類されます。
長く伸びるものには髪、ヒゲ、ワキ毛、陰毛などがありますが、眉毛やまつげ、鼻毛などある程度までしか伸びないものもあります。
これらはどのように変化しているのでしょうか。
男性ホルモンの影響
軟毛と硬毛はまったくの別物ではありません。例えば、軟毛だった毛が思春期に効果するワキ毛や陰毛のように、途中で毛質が変わることがあります。
これは、男性ホルモンの影響によるものと考えられています。
男性ホルモンは、実は逆に作用することもあり、それが、頭髪の軟毛化です。頭髪が男性ホルモンの影響で軟毛になることで、薄毛になっているということなのです。
まさに男性ホルモンのパラドックスと言えるでしょう。
軟毛と硬毛の違い
軟毛と硬毛の違いは、その太さや柔らかさ、長さといった見かけ上のもので、実はこれらを正確に分ける境界線ははっきりしていません。
つまり、毛の構造的には軟毛も硬毛もそんなに違いはなく、同じようなメカニズムで発生して、毛周期を繰り返しているのですね。
全身におよそ500万本も生えている毛髪が、どのようにプログラムされているのか解明されたら、薄毛治療も革新的に進歩することでしょう。
男性ホルモンは髪の硬化、軟化に大きな影響を与えているのですね。頭髪の薄毛には悪影響とも言えますが、毛髪の研究のためには欠かせないものであることは間違いありません。
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