小学生の時は男の子に間違われるほどの綾小路さんも、10代後半に入ってきて、憧れの長いサラサラヘアを目指します。ところが、スポーツやダイエットの影響で、10代なのに薄毛に!彼女が薄毛になってしまった80年代、女性の薄毛は社会的にどのように見られていたのでしょうか?
男性には理解できない深い悩み
ここまで数千万円のお金を、髪のために投じてきた綾小路さん。男性から見たら、なぜそこまでするのか理解できないだろうと思っています。
確かに辛いかもしれないけれど、数千万も使うなんてと、同情的ではありながらも、やっぱり心理は理解できないのかもしれません。
それは、理解できないというよりも、皮膚病やがんの治療などが原因の抜け毛以外で、髪が薄い女性を目の当たりにすること自体がほとんどないせいではないか?と推測しています。
昔から「女性はハゲない」という固定概念があり、女性の薄毛はやはり秘められてきたのかもしれません。
同じ薄毛でも男女の差がある?
最近では、極度のダイエットやストレスなどが原因で女性の薄毛が急増していると言われています。それでも、総人口が1000万人や1500万人とも言われる男性の薄毛に比べれば、まだまだ数が少ないのです。
元々の「女性だからハゲるはずがない」という概念と、男性に比べて圧倒的に少ない女性の薄毛の割合のせいで、女性の薄毛は肩身が狭い思いをしているのかもしれません。
男性の薄毛なら珍しくもない現実…
男性の薄毛は、中年以降なら珍しくもなく、他人からはほぼ気にならない存在です。あからさまにからかうことさえある男性の薄毛と比べて、女性の薄毛はかなりのタブー。
決してからかうことなどできない重大事だと見なされます。
そのことが、女性の薄毛に対して「まあ、かわいそう」という憐憫に満ち、余計に薄毛に悩む女性を傷つけているのかもしれません。
「気にしない」訳にはいかない女性であるが故の薄毛の悩みは、社会的な認識や視線と深く関わっているようですね。
本当の意味で薄毛を救うには、どうしたらよいのでしょうか。
※ハゲラーの心理〜 P50-51