男性型脱毛症はどのようにして医学の対象となったのか?

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日本では長らく医学的に男性型脱毛症を治療できませんでした。なぜなら、薄毛は遺伝的なものであり1種の宿命のようなものと捉えられていたからです。医師の間でもその考えがあり、なかなか研究が進まなかったとされています。ではどのようにして薄毛が医学の対象となったのか見ていきましょう。

日本の医学界

日本では薄毛は遺伝的なものという考えが根強くあり、1955年頃までの準医学教科書や「日本皮膚科学誌」などにも男性型脱毛症に関する積極的な記述は見当たらないそうです。

髪は皮膚が変化して発生するもので、医学の分野的には「皮膚科」にカテゴリーされるのですが、皮膚科に「脱毛外来」が登場してのは最近になってからのことです。

アメリカの医学界では?

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アメリカでは1957年に毛髪科学についての専門シンポジウム「毛嚢生物学」が行われて以来、1959年にニューヨークの科学アカデミーの後援で「毛の成長と再生」という討論会が開催されたりと、脱毛症に対する医学的な取り組みは早かったようです。
ただしそれ以前はアメリカでも我が国と大して変わらない認識で、数々の怪しい育毛剤や育毛グッズが販売されていたようです。

戦前の日本医学界の認識

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1919年頃、日本皮膚科学会創設者による「皮膚科学 下巻(第8版)」には、脱毛の項があります。
それには、脱毛は先天性のものと後天性のものがあり、後天性のものには梅毒性脱毛、神経性脱毛など何らかの病気によって引き起こされる対症脱毛と、円形脱毛や粃糠性脱毛を特徴とした突発性脱毛があるとしています。

ほかに男性型脱毛症の症状や要因の記載がなく、脂漏だけが脱毛の原因と考えられていたようです。
また治療や対処法も、現代言われている薄毛のケアの観点からはまったく間違っていることも多く見受けられます。戦前の日本では薄毛に関する医学的知識は、現代から見るとほぼ間違っているように思われますね。

戦前の治療法やケアの方法を見ていると、余計に薄毛が進行しそうです!今は薄毛にとって良い時代と言えるのかもしれませんね。

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