わたしたちの髪は、ヘアサイクルによって自然に生えてやがて抜け落ち、また生えてくるという周期を繰り返しています。
このどこかに異常が生じることで薄毛になるのです。薄毛は、ヘアサイクルのどこで起こるのでしょうか?
ヘアサイクルのしくみ
それではまず、ヘアサイクルを軽く復習しておきましょう。
成長期→退行期→休止期、そしてまた成長期へと繰り返すのがヘアサイクルで、毛周期とも呼ばれています。
髪の毛の数は生まれた時から決まっているとされ、その時の数から増えることはありません。
成長期とは、毛球部で毛が製造されている期間で、毛母細胞は盛んに分裂を繰り返し、作られた毛を上へ上へと押し上げています。つまり、髪が伸びるのは成長期だから。期間は2〜6年と言われています。
そして退行期とは毛母細胞の分裂が急激に衰える期間のこと。およそ14日ほどしかありません。
最後に休止期に入り、細胞分裂は止まり、毛の製造も伸びも完全に止まります。
休止期の期間は約3ヶ月ほど続きますが、やがて次の成長期がやって来るまでに自然に抜け落ちていきます。自然な抜け毛は、この休止期にあたる毛なのです。
ヘアサイクルの異常とは?
よくできているのは、ヘアサイクルの内、約10%程度が退行期と休止期にあたり、残りの90%は成長期であるということ。つまり、髪が一斉に抜けて一斉に生え替わる訳ではないため、ヒトの髪はいつも一定の本数が生えているのです。
これがなんらかの異常が起こると、抜け毛が多くなって薄毛となってしまうのです。
抜け毛が多くなる理由としては、成長期の期間が異常に短くなり、休止期の毛の割合が増えてしまうことです。
また、何らかの理由で髪の毛の硬毛が軟毛化してしまうことも、薄毛の原因となります。本数は変わっていなくても、薄く見えてしまうのですね。
他にも、毛が皮膚の表面にまで伸びてこないという現象もあり、これらが男性型脱毛症と呼ばれる症状である可能性は高いと言えます。
ヘアサイクルを知っていれば、抜け毛や軟毛化しているかどうか自分で検討を付けることができますね。抜け毛が気になるなら、観察してみましょう。
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