成長期毛性脱毛症の種類と症状

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ヘアサイクル(毛周期)の中で、成長期にあたる毛髪が抜けてしまう脱毛症についてご紹介していきます。

治癒するものが多いですが、繰り返したり、するものもありますので、自分で悩まずにきちんと皮膚科医と相談してしっかり治しましょう。

【円形脱毛症】

突然、円形やそれに近い形である部分だけの毛が抜け落ちます。頭部だけでなく、眉やヒゲ、うぶ毛に起こることもあります。

単発・多発・多発融合型・全頭・汎発性(ばんぱつせい)などタイプもさまざま。

原因も以前はストレスと言われていましたが、現在では自己免疫説や末梢神経異常説などもあります。

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【圧迫性脱毛症】

例えば、婚礼用のかつらなどが合わずに、数時間にわたって強い圧迫を受けた場合、毛乳頭へ血液がいかないことで起こります。

圧迫を受けた時から1〜2週間後に脱毛することが一般的ですが、6週間後に脱毛する場合もあります。

【薬剤性脱毛症】

抗がん剤による脱毛は有名ですね。医療用薬剤は進歩しましたが、それと同時に薬剤性脱毛症が急増しています。

脱毛症の副作用が報告された薬剤も250種類を越えています。

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【頭部白癬(シラクモ)による脱毛】

白癬菌が感染し、頭部に直径2〜3センチほどの病巣ができます。白癬菌とは、カビの一種で、水虫の原因菌になるもの。

感染力が強いのが特徴です。感染すると、毛幹部が白くなり、根元から毛が切れたり、脱毛したりします。

【梅毒性脱毛症】

後頭部や側頭部に楕円形の小さな病巣が重なるようにでき、虫食いのように見えます。

梅毒感染後、第二期頃から発症し、元の病気が治れば治癒します。

【その他の脱毛症】

・癜痕性脱毛症
交通事故での外傷、やけどなどで毛乳頭が破壊されると、毛が生えなくなります。

また、化膿性疾患も皮下組織まで症状が進むと毛乳頭が破壊され、毛が育たなくなります。

・トリコチロマニー(抜毛狂)
自分で毛を抜いてしまう疾患です。心理的なことが原因だろうと言われていますが、以前は子どもに多かった病気が、最近では若い女性をはじめとした大人にも増えてきています。

成長期の脱毛は、突然に起こることが多く、そうなってしまうとビックリしてしまいますが、必ず原因がありますので専門医に相談しましょう。

恥ずかしくてなかなか相談できない、と思われるかもしれませんが、一人で悩まないことが、早期治療の秘訣です!

参考文献「毛髪の科学と診断」

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