日本人の髪は、明るさこそ違えどほとんどの人が黒い髪の色をしています。だから、日本における染毛とは、白髪染めが主流でした。しかし、近年は髪の色を自由自在に変えることもできるので、多様な染毛剤が登場し、若い頃から髪を染めることが当たり前になっています。将来の薄毛に繋がらないとも限りませんので、染毛剤のことについても知っておきましょう。
染毛剤の分類
ドラッグストアなどに行けば、専門剤がずらっと並んでいますね。髪を染めるものなら何でも同じと思っていませんか?
染毛剤は薬事法によって「化粧品」と「医薬部外品」に区別されているのです。
「化粧品」とは、染毛効果はありますが、皮膚には作用することのないことを目指したカラーリンスやカラースプレーのことです。
一方で「医薬部外品」の染毛剤は、染めることを目的としているため、皮膚に作用があるかもしれない薬剤です。ヘアダイやブリーチ剤などがそれに当たります。
頭皮の健康のことを考えるならば、市販の染毛剤を買う際には「化粧品」か「医薬部外品」かを確かめるのが一番わかりやすい区別の仕方です。
染毛剤の機能的な分類
染毛剤は、法律的な分類以外にも機能的な分類をすることができます。
大きく分けると、一時的に染める「一時染毛剤」、長期間にわたって色が落ちない「永久染毛剤」となります。
前述の法律的な分類で言うと、一時染毛剤は化粧品、永久染毛剤は医薬部外品ということになります。
つまり、化粧品に分類される一時染毛剤は、髪の表面だけを染めてシャンプーで落ちますが、髪の内部まで浸透させて毛髪内部まで染める能力があるものが医薬部外品である永久染毛剤ということになります。
半永久染毛剤もある
髪を染める方法も多様化し、現在では「一時染毛剤」と「永久染毛剤」の中間にあたる「半永久染毛剤」もあります。
薬事法での分類は「化粧品」にあたりますが、ある程度の期間は色が持つ染毛剤です。酸性ヘアカラーなどがこれにあたります。
いずれにしても、髪や頭皮に影響がないとは言い切れないので、市販の染毛剤を使う場合には十分に注意してください。
40代以上になると、白髪との追いかけっこをしている人も多いのでは?市販の染毛剤は自宅で気軽に染められて便利ですが、頭皮に影響がある場合もありますので、分類を知っておくことも大切です。
※毛髪の科学と診断 P94-95