女性の薄毛の原因で多いのは「休止期脱毛症」です。
毛周期(ヘアサイクル)に関連して起こる脱毛で、休止期という、成長が止まりいつ抜けてもいい時期が長くなったり、成長期からいきなり休止期になったり、休止期から次の成長期へ行けなくなったりして緩やかに変化します。
主に3つに分類されるので、その症状と主な原因をご紹介しましょう。
急性休止期脱毛
成長期の毛髪が、急に休止期になってしまうことです。そのため、かなり急激に髪が減ったように感じてしまいます。原因としては、
・精神的ストレス
・高熱
・外科手術
・大量出血
・ダイエットなどによる栄養不良
・出産
などが挙げられます。
特に出産後の脱毛は、65%以上の人が治療をせずに半年足らずで正常に回復するのであまり心配はいりません。
病気や事故、手術などで起こるのは仕方ありませんが、あまりストレスを溜めず、無理なダイエットを行わないようにしましょう。
慢性びまん性休止期脱毛
半年以上をかけて徐々に進行し、脱毛は頭部全体から起こります。
これは、以下に挙げる内臓疾患などによるものが大きく、家族に該当する病気のある人は病気の可能性も含めて早期に発見し治療することをおすすめします。
・甲状腺機能低下症
・甲状腺機能亢進症
・栄養障害(鉄欠乏性貧血、クラッシュダイエットなど)
・膠原病(全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など)
・慢性腎不全
・肝機能障害
・糖尿病
・悪性腫瘍
など
慢性休止期脱毛
壮年期の女性に多く、半年〜10年という長期間にわたって毛が柔らかくなり、両側の頭部にもうぶ毛が目立つようになるという脱毛です。
原因は不明であり、側頭部にうぶ毛があるかどうかで判別します。もしも、側頭部にうぶ毛が目立つようなら、専門医を訪ねてみましょう。
女性の脱毛症の多くは、ストレスやダイエットによる栄養不足、内臓疾患などが原因でした。内臓疾患は遺伝性のものもあるので、家族や近親者にも注意を促してあげたいですね!
精神的なダメージを受けるようなストレスや、無理なダイエットは、健康だけでなく、髪にも強い影響を与えることを覚えておきましょう。
※参考文献「薄毛の科学」
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