以前もお話しした通り、毛髪は皮膚の一部です。
そんな頭部の皮膚の悩みに関連して、「フケ」というものがあります。
・そもそもどうしてフケって出るのでしょうか?
・頭皮も皮膚だと考えると、他の部分の皮膚とは違うのでしょうか?
フケの正体と、フケの種類、それぞれの対処法をご紹介します。
フケの正体とは?
結論から言うと、フケとは角質細胞がはがれ落ちるための、いわゆる垢(アカ)です。正常ならばただのアカであり、目立たないのですが、大量に出てしまうとフケとして目立つようになってしまいます。
表皮では、ターンオーバーという細胞周期で、
一番下の基底層→有棘細胞→顆粒細胞→透明細胞を経て、角質細胞を作っています。
ここまでが14日。
さらに角質細胞となってから14日間で剥がれ落ちるため、通常のターンオーバーの周期は28日と言われています。これが表皮の寿命なのです。
このターンオーバーが狂うと、フケになりやすいのですね。
フケができるしくみ
フケには「マラセチア・フルフル」という真菌が大きく関係しています。頭皮が不潔になることで、皮脂腺から出た皮脂をエサに、このマラセチア・フルフルが異常繁殖をするのです。
すると、皮膚刺激物質ができたり、皮脂が酸敗して皮膚を刺激したりして、ターンオーバーの周期を非常に短くしてしまうのです。早くに押し上げられて剥がされた角質は、皮脂やホコリが混ざってフケとなるのです。
ここで紹介したフケは、主に皮脂の多い人のフケのでき方で、しっとりとした大きく固まって出るフケです。
このようなフケが出る方は、シャンプー回数を増やし、洗浄力の高いシャンプーを使用しましょう。
シャンプーしても出るフケ
毎日シャンプーして清潔にしているのに、フケが出る人もいます。
正常であれば、適度な油分と水分で角質が皮膚に定着しているのですが、洗浄力の強すぎるシャンプー剤で洗いすぎたために、角質が無理矢理剥がされているためです。
細かい乾燥したフケが出るなら、洗いすぎ、シャンプー剤の洗浄力が強すぎ、などの原因が考えられますので、洗浄力が弱めのシャンプーに変えましょう。
また、洗髪の回数を減らしてみるのも効果的です。主に乾燥が原因のこちらのタイプのフケは、皮脂の少ない女性に多く見られます。
この20年で、フケ用シャンプーなどが普及し、以前よりひどいフケ症の人は減っているそうです。しかし、フケ症はやはり大きな悩み。自分がどのタイプのフケかを知り、それに合った対処法を試してみましょう。
やはり、洗い過ぎ、洗浄力の強いシャンプーはあまりよくないようですね。
※参考 「毛髪の科学と診断」
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