男性型脱毛の次に多いのが円形脱毛症です。これは男性にも女性にも起こり、特徴的なのはある一部の場所の毛が一度に抜け落ちることです。
一番の原因は大きなストレスであると言われていますが、果たしてその原因はなんでしょうか?謎に迫ってみましょう。
円形脱毛症とは?
男性型脱毛との一番の違いは、一気に毛が抜け落ちること。ほとんどの円形脱毛症は単体で、放置しても治ることが多いのですが、なかには頭髪がすべて抜け落ちたり、全身の毛がなくなったりすることもあるそうです。
ただし、80%が軽症でそのまま放っておいても自然と治るのものなので、深く悩んだり、それによってストレスを受けすぎないようにすることです。
どうして円形脱毛症は起こるの?
一度に毛が抜けてしまうのは、成長期の毛母細胞が急激に萎縮してしまうことが考えられます。
原因についてはまだはっきり解明された訳ではありませんが、有力なのは「自己免疫疾患」です。
自己免疫疾患やアトピー性皮膚炎、ダウン症などで円形脱毛症の頻度が高いのです。そして、ほとんどの円形脱毛症患者の血液中に、自己抗体が見つかっています。
自己抗体って何?
自己抗体とは、自分自身を異物が入ってきた時と同じように攻撃してしまう抗体のことです。
円形脱毛症の患部を顕微鏡で観察すると、毛根部分に自己抗体が集まっていることから、毛根が異物とみなされ攻撃されているようなのです。
普通なら、このような抗体が作られないように、またできたとしても過剰に反応しないように抑制されるのですが、なんらかの原因で免疫反応のバランスが崩れると脱毛の引き金になっているのではないかと考えられます。
円形脱毛症はストレスが原因ではない!?
アメリカのクー博士の研究によると、多くの症例を集めて統計的に見ると、ストレスが円形脱毛症に関係あるとはいえないようです。
脱毛の結果、大きなストレスを感じた人は多いのですが、脱毛する以前の生活について調査してみると、必ずしも強い精神的ストレスを感じていたとは言えず、それどころかほとんどの人がストレスがなかったというのです。ストレスの強さごとにグループ分けしても、脱毛患者と健康な人との割合に変化はなかったそうです。
意外にも円形脱毛症はストレスと無縁なのですね!見つけてしまうと心配になってしまいますが、逆にストレスを抱え込まないようにしましょう!
※参考文献 毛髪を科学する 松崎 貴著
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