男性型脱毛と男性ホルモンの関係とは？

男性型脱毛は、年齢を重ねるにつれて進行するもので、一般的には３０代頃から目立ちはじめます。遺伝的な影響も大きい「個人的特性」とはいうものの、やはり気になってしまうもの。今回は、男性型脱毛と男性ホルモンの関係について紐解いてみましょう。

髪の生え方にも領域がある

男性型脱毛ではよく前髪の生え際が後退していく「M字型」が一般的ですが、極端な場合は頭全体が薄くなることもあります。しかしながら、多くの場合、側頭部や後頭部は通常通りふさふさしていて、領域によって差があるようなのです。

その理由はまだ詳しくは解明されていませんが、実は繋がっているように見える頭皮にも、前頭部から頭頂部にかけてと、側頭部から後頭部にかけても２つの領域に分かれているのではないかと考えられています。

そして、その部位ごとに男性ホルモンに対する反応性が違っていると想定されます。

男性ホルモンが男性型脱毛に関与？

アメリカのハミルトン医師が研究し発見したものに、興味深いものがあります。その発見とは、思春期かそれ以前に去勢された男性に、男性型脱毛が見られないことです。

去勢とは睾丸を摘出し、男性ホルモンを作ることができなくなります。そして、この男性に男性ホルモンを投与したところ、家系的に男性型脱毛である男性に限って、脱毛したというのです！
さらに途中で投与をやめても、いったん脱毛がはじまった男性は、進行こそしないものの、元の状態に戻ることはなかったということです。

これらの研究から、男性型脱毛は遺伝的要因と男性ホルモンに依存しており、不可逆的な変化（元へは戻らない）であることがわかりました。