毛って、元々は皮膚だったの?驚きの、発毛のしくみ 

1x1.trans 毛って、元々は皮膚だったの?驚きの、発毛のしくみ 

髪の毛に限らず、眉毛やまつげ、ほとんど全身に生えている体毛って、どうやって生えているのでしょう?実は、その大元は皮膚のようなのです。遺伝子がもたらす、発毛の面白いメカニズムに迫ります。

皮膚が毛になる位置は、どうやって決まる?

1x1.trans 毛って、元々は皮膚だったの?驚きの、発毛のしくみ 

頭髪と体毛では、毛質も毛の長さも違います。まつげや眉毛、体毛もある程度以上は長く伸びることはありませんし、どこに生えるかも決まっているようです。これらは、どのように決定されているのでしょうか?

これらは「ホメオボックス遺伝子群」という遺伝子が大きく関係しています。毛の生える位置や特徴を決めているのが、この遺伝子なのですね。

ホメオボックス遺伝子群とは?

ホメオボックス遺伝子群は、よく似た遺伝子同士がファミリーを作っており、それぞれの遺伝子が、違った場所で発現することによって、位置を特定しているそうです。

手を例に挙げてみると、違った遺伝子が少しずつずれて現れることによって、縞模様のようなパターンを作り、その模様が手や上腕、前腕と対応しているのです。

つまり、発現する遺伝子の種類によって、どの位置の組織になるかが決定されています。

皮膚とホメオボックス遺伝子群の関係

1x1.trans 毛って、元々は皮膚だったの?驚きの、発毛のしくみ 

残念なことに、まだ皮膚に毛の生える位置を運命づけるホメオボックス遺伝子群のパターンは見つかっていません。

それ以外の遺伝子でも、毛が生えるパターンと一致する遺伝子は報告されていませんが、研究が進むにつれ、きっとパターンを決定づける遺伝子がみつかることでしょう。

そうなると、さらに発毛のしくみが解明されることになります。

毛が発現するパターンがわかれば、たとえば頭髪の発現するパターンの遺伝子をコントロールして……なんていう夢のような発毛システムが開発されるかもしれませんね!なんとも不思議な皮膚と毛のお話しでした。

参考文献 毛髪を科学する 松崎 貴著

31

  • このエントリーをはてなブックマークに追加