毛周期がモザイク状になる?ヘアサイクルの調節機構とは?

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毛周期には「成長期」「退行期」「休止期」があり、ある期間でこれを繰り返しています。この毛周期のうち、毛周期の期間を長くすることができれば毛の量を増やすことができます。これに着目して、現在でも毛周期の調節機構について研究がなされています。

毛周期の調節機構とは?

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健康な人の髪も、1日に50〜100本ほど抜けています。これは、毛周期が「休止期」に入ったためであり、また次の「成長期」に入るまで休んでいるのです。
では、これが1度にすべての髪に起こると、髪はすべて抜けて1度に生えてくることになってしまいます。そうならないのは、毛周期に調節機構があるからだとされています。

例えば、マウスなら母親のお腹にいるときから毛包が形成され、それが生後16日まで続いた後は、17〜19日ですべての毛包が休止期に入っていきます。その後、毛の組織が再生していきますが、生後22〜23日後には第2毛周期に入り、マウスの毛包は約3週間で40日程の休止期に入るそうです。
ここまではすべての毛が一度に抜け、一度に生えるのですが、その後は各毛包がバラバラのタイミングで成長期に入り、結果的にいつも毛が生えているという状態になるのです。

この状態になったものが、「毛周期がモザイク状になる」と言われています。

毛周期はモザイク状だからいつも毛が生えている

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上記のことは、ヒトでも起こります。生後1年程度の赤ちゃんは、1度毛がすべて抜けることがありますが、マウスで起こる毛周期の調節機構と同じようなことだと考えられます。

このように、毛周期にはなんらかの調節機構が働いていることは間違いありませんが、どのようにして休止期から成長期へ移行させているのか、まだすべて解明されていません。

また、毛周期には休止期でとどまらせるというシステムもあり、これらが解明されれば、毛の量をコントロールできるかもしれません。

考えてみれば、いつもある一定の量の毛が生えているのは不思議ですよね。これは毛周期をなんらかの方法で調節しているのでしょうか?解明されれば、薄毛治療もさらに一歩進化しそうですね。

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