ある日突然、自分に10円ハゲがあることに気付いたら……。あなたはどうしますか?
美容師さんが発見して初めて知ったというパターンも多い円形脱毛症。ただし、円形脱毛症にもいくつかの種類があるようです。円形脱毛症のしくみについてご紹介していきます。
円形脱毛症とは?
正常に成長していた髪が、何らかの原因で突然抜け落ちてしまうのが脱毛症です。その中で、ある範囲だけに脱毛するものが円形脱毛症と呼ばれています。
ただし、外傷ややけど、頭皮の皮膚疾患などでその部分がハゲてしまうものについては、円形脱毛症とは区別しています。
円形脱毛症は、アメリカでは人口の1〜0.2%、日本では皮膚科外来患者の3〜5%という頻度で起こっていて、決して珍しいものではありません。いつか自分にも起こるかもしれない症状なのです。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症といえば10円ハゲのイメージですが、実はいくつかの型があるようです。代表的なパターンは、次の5つです。
①通常型と言われる円形に脱毛するパターン。1カ所にできる単発性と頭皮のあちこちにできる多発性がある。単発性で始まって多発性になることも。
②蛇行型(Ophiasis型)と呼ばれ、頭髪の生え際に帯状にできる。
③頭髪が全体に抜け落ちる全頭型。
④頭髪だけでなく、全身の毛が脱落する全身型(汎発型)。
⑤アトピー素因から起こるアトピー型。
このうち、全頭型と全身型は多発性の通常型から起こることもあり、最初は小さな1個のハゲから始まったということもあるようです。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因から見てもわかるように、円形脱毛症は頭髪にだけ起こるものではなく、全身の毛髪に対して起こる可能性があるのですね。また、発症年齢は20〜30歳代が一番多く、次に多いのは10歳以下というから驚きです。
さて、円形脱毛症の原因は残念ながらまだわかっていません。ストレスや感染症、精神神経障害、内分泌異常など、いろんな説はありますが、まだ完全に解明されていないのですね。
最近では遺伝的要素に原因があるのではないかという見方が有力のようです。
脱毛の理由としては、何らかの免疫反応が毛根を中心に起こり、毛髪が萎縮して退行、脱落するのではないかと見られています。
まだまだ謎の多い円形脱毛症ですが、治療法もたくさんあるので、諦めずに専門医に相談しましょう。
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