脱毛以外にも、髪の健康について興味がある人は多いでしょう。しかし、髪は本当はどういう構造なのか、どうやって作られているのか、あまり知られていないのも事実です。今回は、髪そのものについて、徹底的に解剖してみましょう。
髪って結局なんだろう?
毛髪は皮膚の一部が変形したものと言ったら、驚きますよね。しかし、現在では毛髪の成り立ちは皮膚からとされています。
さて、毛髪一本の中味をしっかり見てみると、3層のケラチンというタンパク質からできています。同じケラチンではありますが、3層とも性質が違うのです。
一番外側は、キューティクルと呼ばれるツヤやなめらかさを与える役目をしているもので、魚のウロコのように髪の表面を覆っています。これが剥がれると、枝毛になったり髪にツヤがなくなったり、バサバサと乾燥しがちになったりするのです。
キューティクルの内側には毛皮質というものがあり、丈夫で弾力性のある繊維状のケラチンでできています。これによって髪の弾力性や強度を保っています。ここにメラニン色素が含まれ、髪の色が決定されています。
そして、一番内側が毛髄質といわれている部分で、柔らかいブロック状のケラチンでできています。髪の中心にあって、保湿に関係があると考えられているのです。
毛髪はほとんど死んだ細胞
さて、髪の毛全体を見てみると、頭皮の外に出ている部分と皮膚の内側にある部分に分かれます。皮膚の内側にあるものを毛根と呼んでいますが、この毛根の奥に毛母細胞があり、この部分が毛髪の中で唯一生きている細胞になります。
そう、つまりその他の部分は角質化していて、死んだ細胞となるのですね。
唯一生きた細胞である毛母細胞は、毛細血管に繋がっていて、そこから運ばれ毛乳頭から吸収された栄養によって発毛をするのです。成長した髪が外に押し出されて、髪が伸びるという訳なのです。
髪の先に行けば行くほど、古いものだということになります。
このように、脱毛予防や育毛のポイントは、生きた毛母細胞にあるということになります。頭皮の健康や、全身の状態、とりわけ血流を気にするのは、そのような訳なのですね。
髪の構造や発生の仕方をひもとくと、髪の健康には何が大切なのかが見えてきますね。髪だけケアするというよりも、生活習慣や食生活から気を配ることも大切です。
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