AGA治療薬として10年以上使われてきたフィナステリドですが、2015年に日本でも新薬「デュタステリド」が認可されました。フィナステリドとどう違うのか、どういう効果が期待できるのか、詳しくご紹介しましょう。
デュタステリドとは?
フィナステリドは5α-リダクターゼを阻害することで効果を期待する薬ですが、デュタステリドも同様にこの酵素を抑制する薬です。
しかし、5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、フィナステリドはⅡ型は抑制するけれども、Ⅰ型はほぼ抑制できませんでした。
ところが、このデュタステリドはⅠ型に対してもよく抑制でき、なんとその抑制力はフィナステリドの約100倍と言われています。Ⅱ型も3倍の抑制があるということで、大変注目されています。
フィナステリドとの使い分け
そんなに効果が強力なら、最初からデュタステリドを飲んだ方がいいのでは?とも思いますが、そこはフィナステリドときちんと使い分けがされているようです。
その使い方とは、フィナステリド1mgの投与で6ヶ月間改善が見られない場合、デュタステリドの使用を検討していくことになるようです。なぜなら、元々どちらも前立腺肥大の治療に使われる薬であり、過去の臨床結果ではデュタステリド投与後17.1%の人に性機能障害が起こったというからです。
もちろん、フィナステリドでも同様の報告はありますが、強力な効果が期待できる分、リスクもあるということになるでしょう。
5αリダクターゼ阻害薬の副作用
どんな薬にも副作用はありますが、フィナステリドやデュタステリドはどうでしょうか。研究によると、どちらの薬も、前立腺ガンの発生は抑えるが、悪性度は高くなるという結果になっています。
これを、いいと見るか悪いと見るかは難しいところですが、いずれにしても、薬の選択は慎重に行わなければならないということは間違いないようですね。
薬には必ず副作用もあることを知り、本当に自分に合った薬を、専門医と充分に相談する必要があるようです。
日本でデュタステリドが認可されて2年が経ちますが、効果が大きい分、使い方にも十分な注意が必要です。必ず処方を守り、自己流で飲む量を調節したりしないようにしましょう。
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