男性型脱毛症の治療薬として「フィナステリド」がありますが、この薬の服用は、長く飲む方が効果が現れることが多いようです。根気よく続けるために、服用開始前の頭髪の写真を残し、定期的に写真を撮って見比べるのが、続ける秘訣のようです。
フィナステリドとは？
フィナステリドは、元々は前立腺肥大の薬です。ところが、前立腺肥大の薬としては日本では認可されていません。なぜなら、即効性に欠けると判断されたからです。しかしながら、男性型脱毛症の薬としては認可され、現在では多くの患者さんが薄毛対策として服用しています。
フィナステリドは、脱毛の個々の症状に関わらず、１日１錠の服用と決められています。効果を早く出したいからといって、たくさん飲むということはできないので注意してください。
フィナステリドの効果は？
さて、一番気になるのは薬の効果ですが、これも個人差が大きいと言わざるを得ません。そこで、前述のように使用前の「証拠写真」が有効で、半年後、１年後に見比べてみる必要があるのです。
ただし、患者さんの期待が大きければ大きいほど、増えているのに「こんなものか」とがっかりしたりすることもあります。
フィナステリドは、頭頂部のほうにより効果を発揮すると言われていますが、症状が軽く、若い人ほど効果が早く、大きく現れるようです。実例を挙げると、32歳男性の場合、飲み始める前は頭頂部の頭皮が透けて見えていたのが、１年の服用でほぼ頭皮が見えなくなるまで回復していました。
続けることが大切
しかしながら、１年間で効果が出たとしても、フィナステリドの服用をやめてしまうとまた脱毛が進行してしまうということもあるようです。せっかく１年間飲み続けて効果があったのに、また薄毛になってもいい、と思う人はほぼいないので、多くの人がそのまま飲み続けるのです。
欧米では「４年間フィナステリドを飲み続ける価値がある」というデータが得られているそうで、最低でもそのくらいは飲み続ける方が、手応えを感じられるということです。
薬に対する効果の感じ方は人それぞれですが、証拠写真を残すことで客観的に比べてみることができます。続けることにこそ意義があるのなら、最初に続けることが可能かどうか、よく検討してみましょう。
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