男性型脱毛症に効果的な飲み薬として、フィナステリドが有名ですが、実は女性の男性型脱毛症には処方されません。
それは、女性には深刻な副作用の心配があるためで、特に妊娠中や妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性は要注意です。
薄毛が気になっても、自己判断でフィナステリドを飲んではいけません。
どうして女性は飲んではダメなの？
フィナステリドは元々前立腺肥大の治療薬です。
女性に関係ないような気がしますが、フィナステリドはDHT（ジヒドロテストステロン）というホルモンの生成を抑制します。
DHTは、思春期以降の男性に対して脱毛を促進したり、前立腺を肥大させたりしますが、実は胎児にとっては男性外性器を分化させる大切な役割があるのです。
もし妊婦がこの影響をうけると、お腹の赤ちゃんの外性器が正常に発達しない恐れが生まれてしまいます。ただ、精子に影響を与えるわけではないので、フィナステリドを飲んでいる男性の赤ちゃんを妊娠しても、胎児に影響はありません。
しかし、女性が服用すると、直接胎児や赤ちゃんに影響を与えてしまうので、妊娠中、その可能性がある方、授乳中でも女性はフィナステリドを飲んではいけないのです。
閉経した女性にもダメな理由は？
それなら、閉経して妊娠の可能性がなく、男性型脱毛症を発症した女性ならフィナステリドを飲んでもいいのでは？
と思いますよね。
ところが、更年期以降に男性型脱毛症になった女性には、フィナステリドは効果がないそうです。男性とは脱毛症になる原因が違うのかもしれませんね。
効果がないのであれば、処方しても意味がないので、女性の男性型脱毛症には、内服薬ではなく外用薬を中心とした治療が行われています。もっとも一般的な外用薬として知られているのは「ミノキシジル」ですね。
市販でも買えるミノキシジル
日本でも女性用の脱毛症治療薬として承認されているのは、ミノキシジル１％の溶液です。直接頭皮に塗って使いますが、性ホルモンに関わる副作用はないと言われています。
処方箋なしで薬局などで購入できるので、女性で男性型脱毛症が気になる方は、試してみてはいかがでしょう。
男性には処方されても、女性が飲んでは危険な薬もあるのですね。特に妊娠している方や授乳中の方は、赤ちゃんに影響がでる可能性があるので、十分に注意してください。
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