記事3回分にわたってご紹介しました毛髪診断の15項目ですが、ここまで詳細に検討したら、いよいよ顕微鏡による毛根像の検査です。
検体の作り方から、診断の判定までをご紹介します。
薄毛が気になるなら……、毛髪診断を受けてみよう!その1
薄毛が気になるなら……、毛髪診断を受けてみよう!その2
薄毛が気になるなら……、毛髪診断を受けてみよう!その3
検体の作り方
15項目にもわたる詳しい考察をしても、最終的な判断は、毛根を顕微鏡で見ることで行います。
毛根を顕微鏡で見るためには「検体」というものを作りますが、それには、自然の脱落毛が30本以上必要です。「自然の」というのがポイントなので、シャンプーやブラッシングなどの時、自然に抜けた脱落毛を、できるだけ同じ条件で採集しなければなりません。普通の人でも一日で脱毛する本数ではありますので、ご心配なく。
検体の調べ方
採集した毛髪を、1〜2ミリ間隔で毛球を揃えて並べます。顕微鏡で見ながら、異常のある毛根や毛幹が、そのうち何本あるかを、最終的に百分率(%)で表し、その結果を診断に結びつけます。
抜け毛の原因の判定には、正常な毛根と、成長過程で異常のある毛根の区別を付ける必要があり、また異常を起こした時の状況も、毛根像から読み取らなければなりません。
だからこそ、医師の専門的知識と経験、さらには15項目にも及ぶ問診が必要なのですね。
毛根の状態から最終的な判断
一生を正常に終えた毛根は、毛球もタマゴ型の棍棒状になっています。これが男性型脱毛症になると、成長期が短いため毛管が細く、毛管の直径が60ミクロン以下になっている…というように、それぞれの特徴から判断していきます。
円形脱毛症にも、初期、治癒して再発するタイプとではそれぞれに毛根像が違い、その状態からどのような発症の仕方をし、何が原因で脱毛症が起こっているのかを診断することができるのです。
15項目もの問診を受け、正確な毛髪診断をするには、信頼できる専門医を探すことが一番大切です!
毛髪のこととはいえ、生活習慣から既往歴まで話さなければ正確な診断がつきませんので、専門医とは充分な信頼関係が築けるといいですね!
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