「あしたのジョー」やマリー・アントワネットのエピソードのように、一夜にして髪が真っ白になったり、白髪を抜くと白髪が増えたり……、まことしやかに語られる白髪の話がありますよね。
それって、本当なのでしょうか?科学的に謎を解いてみましょう。
たった一晩で白髪になる?
命をかけた激闘の末「燃え尽きたぜ」という言葉とともに、髪が真っ白になった“あしたのジョー” 。
ギロチンにかけられる前夜、一晩ですべて白髪になってしまったというマリー・アントワネットの話はあまりにも有名ですが、本当にそんなことが起こるのでしょうか?
結論から言うと、髪はすでに角化して死んでいる細胞なので、精神的なショックや過酷な目に遭ったとしても、一夜にしてすべての髪の毛が白髪になることがあり得ません。
もし本当なら、出産や大事故に遭った時にも白髪になりそうですよね?
人間の髪が白髪になるのは、加齢によるものであり、メラニン色素を産出できなくなったりするので起こります。ですから、長い期間をかけて徐々に増えるものであり、急激に白くなってしまうことはありません。
あるとしたら、円形脱毛症にかかった場合ですが、それも「増えたように見える」のであり、一晩で変化する訳ではありません。
白髪を抜くと増える?
これも結論から言えば、科学的根拠はまったくありません。
ただし、白髪を抜くと、そこから生えてくるのもまた白髪なので「増えた」ように感じてしまうのかもしれませんね。結局は白髪が生えてくるので、抜くのはやめた方がいいでしょう。
白髪はメラニンをつくるメラノサイトが加齢によって機能低下するか、消失するために発生します。髪は作られたその時は、色素がなく、メラニン色素が後から色を付けて黒くなります。
その機能が低下したり、消失したりしているのですから、抜いてもまた白髪…というか、色のついていない髪が生えてくるのは当然のことですね。
抜いても増えませんが、髪の健康にはよくありません。
白髪に関するウソホント、面白いですね!科学的に根拠がないのに、誰でも知っているような都市伝説。それほど人は髪に関心が高いのでしょうね!
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