現在の脱毛治療は、外用療法、内服療法、毛包移植、カツラといった手段がありますが、この分野は科学的にもビジネス的にも非常にホットな分野で、各国が研究にしのぎを削っています。
そのため、色々なことが解明されつつあり、夢の話だった脱毛治療の方法が、近い未来と言えるまでになってきたのです!
夢の脱毛治療
現在行われている毛包移植は、自分の後頭部から切り取った皮膚を株分けし、脱毛した部分に移植するという方法です。
つまり、頭髪全体の本数が増えているワケではないのです。しかも、持って来る方の後頭部の毛も2〜3回とるのが限界。薄毛は目立たなくなりますが、髪の本数は増えていないのです。
そこで、自分の髪を試験管の中で増やし、それを移植できたら……。再生医療と密接な関係があるこの方法、いろんな実験や研究が行われていますが、そろそろ実現可能なところまで来ているのかもしれません。
毛髪の再生には毛乳頭細胞!
マウスを使った実験では、毛包幹細胞の培養では毛髪は再生しませんでした。
これにより、毛髪の再生に必要なのは毛乳頭細胞だということがわかったのです。
培養した毛包幹細胞だけでは表皮しか再生できませんが、毛乳頭細胞も加えたうえで、両方の細胞を使えば完全な毛包再生ができるはず……ですが、理論上はそうでも、実際にそれを成功させるには、まだまだ試行錯誤が必要なようです。
いろんな問題やリスクを解決して実用化すべく、現在、アメリカやヨーロッパ、わが日本など、世界中で研究されているところです。
すでに臨床試験に入った?
非常にホットな情報であっても、科学的ビジネス的に機密事項を含んだ分野なので、すべてを公表する訳にはいかないのだそうですが、それでも海外の研究では動物実験で良好なデータが得られ、ヒトへの臨床試験に入ったと言われています。
もし日本でも認可がおりれば、脱毛に悩む人だけでなく、熱傷や外傷、病気などによる永久脱毛で困っている人々にも朗報です。新しい治療法の確立が待ち遠しいですね!
自分の髪を増やして、移植する!本当に未来の話のようですね。毛髪がなくて困っている人は大勢います。新しい医療が、そんな人たちの未来を明るく照らしてくれるといいですね!
※参考文献「毛髪科学最前線」
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