さて、とんでもない不自然なカツラが出来上がった綾小路さん。かなり高額だった上に、期待も大きく、その失望は計り知れません。その後、カツラの行く末は……。
すぐに再相談を予約するも…
「全然わかりませんよ」とカウンセラーに言われても、「絶対ウソだ」と、絶望の淵に立たされた綾小路さん。家に帰ると、ただ1人カツラの装着を知っている母親は、捻出した大金が、この違和感あるカツラになったのを見て、腰を抜かすほどに驚いたそうです。
「あのパンフレットのようなカツラになるんだとばかり思っていた。あんな大金払ったのに、納得いかない。作り直してもらおう」と言い、再相談の予約を入れます。
外したくても取れないカツラ
母親の言葉を聞いて「やっぱり第三者が見てもカツラとバレるんだ」と思った綾小路さん、カツラを取りたいと思いますが、頭皮に常時装着するタイプだったため、自分で取ることもできずにいました。
せっかくカツラを作ったのに、今度はカツラとバレないために、髪をピンでとめたり、三つ編みにしたりしてごまかす日々。
取り外すまでの数日間、不安と恐れで食事も喉を通らず、眠ることもできなかったと言います。
しかも、寝ていても装着部分がヒリヒリと痛み、カツラを忘れたくても忘れられない数日間でした。
作り直しをしたものの…
再相談でカツラは外され、作り直しのために工場へ送られました。作り直しには約1ヶ月かかると言います。
そして手直しされたカツラが完成。しかし、満足のいくものとは言えないシロモノでした。
色や分け目、毛量の問題は多少改善されましたが、風にもなびかないし、ツヤもなく人工的。
しかしながら、これ以上の改善はできないと言われて納得するしかなかったのだそうです。
そして自毛に金具で留めるタイプの装着方法に変えてもらい、いつでも外せるようにしました。それでも、高額のカツラはその後、押し入れに放置されることに。外したいというより、かぶりたいとさえ思えなかったと綾小路さんは言います。
大金を出してくれたお母さんに心から申し訳ないと思うと同時に、もうカツラ屋なんて信じない!と思った綾小路さんですが、その3ヶ月後には同じサロンでまたカツラの相談をすることに。こうして薄毛に悩む人の無限ループが始まってしまうのですね。
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